退職についての手続きについて 後編

先日の続きです。
上司に退職の申し出を行い、口頭でも認められるといよいよ具体的な退職手続きに入ります。
6.退職日の決定
「で、正式にいつ辞めるの?(辞めたいの?)」
と、退職の承認後は、具体的な退職日の相談に入ります。
これ以前にも漠然とした「いついつに退職したいと思っています」という話はもちろんありますが、この時に具体的に決めるケースが多いようです。

区切りよく年度末で退職となればあまり問題となりませんが、年度途中の場合は、多少は一悶着はあるかもしれません。
そもそも職場から見ると、年度途中で辞められると多くの場合は欠員補充がききません。
繁忙な職場でしたら任用(アルバイト)職員を補充するケースもありますが、私が聞いている中では、ほぼ次の異動時期まで欠員補充のない職場が多いようです。
そのため、年度途中の場合は誰かが退職予定者の業務を主に被る必要がありますので、職場視点では1日でも長く在職して欲しい、ということになります。
一悶着あるのはごく自然なことかもしれません。
7.総務(庶務)担当とのやり取りの開始
この後は、
「じゃあ退職手続きについては、○○に言っておくから、その指示どおり進めて。」
となり、細かい退職の事務手続きは、総務担当に従ってやってね、ということになります。
おめでとうございます。
ここまで来ると、後は退職の最終準備だけです。
多くの場合、総務担当には「退職者の必要書類」というような一覧表が作られていますので、それに従って書類を用意していくことになります。
職場によっては退職届のひな形も用意しているところもあります。
ちなみに退職後に、転職するのか、独立起業するのか、とりあえず退職するのかによって、保険や年金など用意する書類は変わってきます(この辺りはまた別の機会にまとめてみようと思います)。
8.引き継ぎの準備と実行
退職事務処理と並行し、引き継ぎ書類の作成や後任者に引き継ぎを行います。
あまり業務割り当てのない人はいいのですが、多くの業務を任されている人は、なかなか大変な作業です。
ここでしっかりと引き継ぎをしておかないと、退職後にも電話がかかってき色々と聞かれることもありますので頑張りましょう(笑)
9.退職日を待つ
「残っている年休を消化してもいいものですか?」
よく個別相談時に聞かれる質問ですが、取得することは問題ありません。
ただ、職場や業務への迷惑を考え、あまり大々的に消化される方は多くないかもしれません。
経験上、残り2カ月ほどでしたら10日~15日ほど、残り1カ月でしたら10日ほどを消化される方が多いように感じますが、残っている年休を全て消化して辞めた、という方ももちろんおられます。
業務状態や職場内の雰囲気、後ろめたさを感じるかなど総合的に判断してもらって消化してもらうのがいいと思います。
ちなみに私はほぼ全て消化し、起業準備にその時間をあてました。
10.退職
いよいよ退職日です。
今まで退職することをそこまで何とも思ってこなかった方も、この日で公務員生活が終わりとなると感慨深い気持ちになるのではないでしょうか。
この日ばかりは多くの方がジーンとこられる方が多いようで、今までの役所生活の思い出、良いこと嫌なこと、楽しかったこと辛かったことなど自然と思いだされてくることと思います。
お世話になった方々にも最後の挨拶をし、ねぎらいの言葉や励ましの言葉などをいただくと嫌がおうにも胸が熱くなってくるでしょう。
また、何だかんだとお世話になった職場(庁舎)に対しても感謝の気持ちが湧いてくるはずです。最後くらい時間を見つけてきっちり机や身の回りを綺麗にして帰りましょう。
そして、終業のベル。
残業だらけの職場であっても、いったんこのベルで見送りをしてもらえる場合が多いようです(いったんなのでまた戻り仕事を続けることもよくあります)。
もちろん花束や拍手で送り出しをしてもらえる場合もあります。もう涙腺が緩んでしまう方は緩ませてください。
長い間お疲れさまでした。
これで公務員として、公僕としての生活が終わります。
明日からは民間人としての新しい生活が始まりますので、これから先、希望と覚悟をもって頑張っていきましょう。人生の第二幕の幕開けです。
と、前篇と後編に分けて書きましたが、だいたい退職までの流れはこんな感じです。参考になれば嬉しいかぎりです。
※上記は、あくまで私がインタビューした退職経験談の皆さんの平均です。職種や職場によって大きく異なる場合がありますので、1つの参考程度にしてください。

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