楽天ビューティーはやる気あるのか、ないのか?

今日は楽天ビューティーに掲載してみた感想というか、ホットペッパービューティーとの比較記事です。

私が経営している自爪専門サロンですが、計6店舗全店舗がホットペッパービューティーに掲載しています。
美容業界の集客媒体としてはホットペッパービューティーが断トツNo.1ということや、おまけの非常に高性能な予約管理システムやメール配信システムが無料で使えるからです。


ただなにせ高い。
関東や関西の1ヶ月の掲載費用はなんと平均1店舗あたり30万円もします。

飲食業界の食べログやぐるなびの掲載費用が1ヶ月3~5万円くらいなのと比べると明らかにボッタクリ感があるので、美容業経験者と会えば、ホットペッパービューティーへの不満が出てくる次第です(笑)

このあたりの話はまた機会あれば書きたいと思います。
ちなみに、私は集客サイトに頼らない集客を目指しているので、ホットペッパーには月あたり1店舗10万円も払っていません。
余った予算を他の集客方法に充てるようにしています。


で、先月から一応業界No.2らしい楽天ビューティーにもお試しとして2店舗掲載してみました。
名前のとおり楽天グループの集客サイトで、元々はビューティーコレクションというサイトを楽天が買収し、名称変更したサイトです。


営業マンからは、


「まだまだホットペッパーさんのような集客効果は期待できませんが、1ヶ月1店舗5名くらいは予約あると思います。
すぐに掲載開始もできますし、何よりも今キャンペーン中で初期費用が無料で、毎月の固定掲載費用もかかりません。1予約あたりたったの1000円なのでぜひ掲載を検討してみてください。3年以内にホットペッパーを抜き去ることが私達の目標なんです!」


と非常に熱く営業してもらったこともあり先月から掲載開始しました。
ホットペッパービューティーがボッタクリ価格なのは、飲食業界や旅行業界の集客サイトのように競争原理が働かず、ホットペッパービューティーの1社独占状態となっているからなので期待大です。


ここで楽天さんに頑張ってもらえれば、ホットペッパービューティーも価格戦略の見直しを迫られ、もう少し美容業界の実態にあった価格設定になるのでは、と期待も込めていました。

そんな訳で、


「ぜひ掲載させてもらいます。現実的に3年以内にリクルートに勝てるとは私は思えませんが(リクルートの恐ろしさは人材業界に10年間いまして嫌というほど味わっています笑)、楽天さんが頑張ってくれることで、美容業界の集客媒体競争も活発化してくれると思いますし、他にも掲載してくれそうな知り合いのサロンとかあればご紹介とか教えさせていただきますね。」


と応援したい気持ちになりました。


が、結果として・・・・


掲載開始した2店舗の7月の予約数は、な、なんと0件!!(笑)




正直、嫌な予感はしてました。
すぐに掲載開始できるっていってたのに、結局掲載開始まで1ヶ月かかったうえに、その間、営業担当からは何の連絡もないので、状況がまるで分からないことにもなっていました。


「あーいつもの楽天の感じだな」と掲載開始前に半ば諦めてさえいました。
※楽天のBtoBサービスは、どれも営業時のプッシュはすごいですが、その後はかなり適当な対応になります(笑)


7月の結果は散々でしたが、個人的に本気で楽天ビューティーには頑張って欲しいと思っています。
No.1のホットペッパービューティーが恐らく美容業界の集客分野ではシェア90%以上ある異常な状態なので、No.2媒体の「3年以内に抜く」発言はとても応援したくなるものですしね。


ただ、本気で3年以内にかのリクルート媒体を抜こうと思うなら、楽天ビューティーの認知戦略の見直し、営業態勢の強化(せめて契約後、ほったらかしにしない)を再度見なおして欲しいなと思っています。
そもそも楽天ビューティーというサイトがあることを知らない美容サロンオーナーは山のようにいます。


ここで個人的な提案ですが、楽天ビューティーがホットペッパービューティーに勝つためには、どうにかしてホットペッパービューティーのAPIシステムの公開を要請し実現するか、クローラー技術を使い、媒体ごとの予約状況を自動で同期化できるシステムを構築するしかないと考えています。


例えば、旅行業界は既にこの仕組が出来上がっていて、じゃらんやヤフートラベル、楽天トラベル、一休など主要旅行サイトの予約状況を同期化できるサイトコントローラーという仕組みが完成しています。

これがあれば、例えばいまじゃらんでとあるホテルに1件予約が入ったとすれば、リアルタイムに近い状況下で、他のヤフートラベルや楽天トラベルの空室数が1つ減り、予約のダブルブッキング防止やいちいち各サイトの管理画面から予約同期化作業を行う必要がありません。


ただ、これをしようと思えば、各サイトがシステムAPIを公開する必要がありますので、そこが難しいところです。
旅行業界の集客サイトは競争が激しいので、各サイトが嫌でもAPIを公開しないと、「あそこのサイトは予約同期化ができないから利用を止めておこう」となってしまいますので、大手はほぼAPIを公開しています。


翻って美容業界といえば、ホットペッパービューティーの1強状態なので、まるで自社システムのAPIを公開する必要性がありません。
リクルートからすれば、なぜわざわざ他社に自社APIを公開して、他の集客サイトを助けないといけないのか、となります。


つまり、この状況を打破するためには、ホットペッパービューティーに対抗できる集客サイトが必要な訳です。



と、まあこんな感じで楽天ビューティーには大いに期待していたのですが、今のところ口先だけで本気でホットペッパービューティーに勝つ気があるのかないのか不明なのが何とも残念ですね。


ちなみに個人的には楽天はそもそも楽天ビューティー事業には興味をあまり持っていないのでは、と考えています。


というのも、

【同業大手の年間売上】
リクルート 1兆2000億円
楽天グループ 7000億円
ヤフー 6500億円

そして、美容業界の市場規模は、

ネイル業界 2200億円
美容室業界 2.2兆円
エステ業界 3500億円

と合わせても3兆円程度にしかなりません。
飲食業界は24兆円ですので、市場規模が小さすぎます。


仮に美容業界をざくっと3兆円の市場規模とした場合、そのうちの仮に10%程度を集客関連の広告関連が占めているとしてもせいぜい年間3000億円規模しかありません。
楽天の年間売上にすら及ばない規模です。

仮にこの3000億円の10%の300億円を楽天が奪いとったとしても、楽天の年間売上拡大への貢献はあまり大きくないという訳です。
海外事業で相次いで失敗している楽天ですので、このたいして大きくない市場規模の世界にどこまで本気で参入してくるのかな、と疑わしく私は見ています。


と、言いつつも、楽天ビューティーしか現状期待できる集客サイトはないので、どうにかやる気を出して頑張ってくれることを期待しています!



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