十日戎にそっくりな酉の市というお祭り

15日から3日間、東京出張に行ってきました。
目的は仕事ではネイルエキスポというネイル業界の見本市を見るため、プライベートでは酉(とり)の市というお祭りに行くためです。

まずは酉の市。
この祭り、関東の人にはかなりメジャーな祭りですが、私など関西人はもちろん、関東以外の人には

酉の市?
なにそれ?
鳥を食べる祭り?

くらいのほぼ馴染みのない祭りです。



私が初めて酉の市に行ったのはもう5年ほど前です。
それもたまたま出張で地下鉄浅草線に乗っていたら、この酉の市開催のポスターを見かけて、「へ~こんなんあるんだ。暇だし覗いてみるか」くらいの感じでした。

が、実際に行ってみると関西人の私にはそれはそれは驚愕でした。

というのも、関西人には馴染み深い毎年1月にある十日戎(えべっさん)という商売繁盛のお祭りととても似ていたからです。


(酉の市と十日戎の似ている点)
・商売繁盛を願う祭り
・地元企業・店舗からの絶大な信仰心を集めている祭り
・境内のお祭りの雰囲気
・縁起物を神社周辺で売っている
・縁起物を一年間会社や店に飾り、翌年に奉納する

など内容やお祭りの雰囲気もそっくりです。
私にはこれがけっこうどころか、相当なカルチャーショックでした。
言ってみれば、「まさか東京にも十日戎があるとは!」という感じな訳です。



色々調べてみましたが、基本的にはこの2つのお祭りには、特に関係もなければ、由来も異なるそう。
なぜそれなのに似たようなお祭りになったのか今でも興味津々です。


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もちろん酉の市と十日戎には微妙な差はあります。特に縁起物に感じます。


(酉の市と十日戎の相違点)
・酉の市では大きめの縁起物を購入すると、木札に社名や店名などを買いて縁起物に挟んでくれます。十日戎にはありません。

・酉の市で縁起物を購入すると手締めという手拍子と掛声で商売繁盛を願ってくれますが、十日戎にはありません。うらやましい。

・酉の市の縁起物は熊手。十日戎の縁起物は笹か七福神系の米俵や宝船。うらやましい。

・十日戎の縁起物は値切って当たり前。値切らない人はほぼ皆無というお馬鹿。酉の市は基本的にあまり値切ってはいけない。値切った場合はご祝儀としてお店に置いておくという関西人には厳しい風習(笑)

・酉の市の縁起物を売っている人は法被を着たちゃきちゃきの江戸っ子という人が多い。十日戎の縁起物を売っている人はジャジーのちょっぴりあっち系の人?という強面の人が多い。また、酉の市は多くの売り手さんが敬語で話しかけてくる。十日戎はタメ口で「兄ちゃん、これ買ったら今年儲かってしゃあないで」と適当なトークで話しかけてくる場合も多い。

・十日戎はお願いすれば何か飾り物などオマケしてくれる。酉の市は怪訝な顔をされる(笑)

・十日戎は最終日の夜にいくと在庫一斉セールで安くなる(笑)。酉の市は基本そういうのはないらしい。

・縁起物の出来栄えは、正直なところ酉の市の方が精巧かも。。


私自身は会社が関西ということもあり、十日戎のほうが圧倒的に馴染みあり、縁起物も十日戎で買うようにしています。
今年はこんなのを買いました。

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関西最大の十日戎がある今宮戎神社周辺をあちらこちら周り、最大級のを購入しました。
よく「いくらしたんですか?」と聞かれますが、これで言い値(開始値)は12万円です。それを値引き交渉で色々オマケを付けてくれてまあ半分くらいでしょうか。
関西人らしく最終日、残り福の夜に買いにいくようにしています(笑)

ということで、似ているようで微妙に似ていない酉の市と十日戎。
このお祭りへの興味はまだまだ尽きません。

関東の方で酉の市に行かれている方はぜひ関西の十日戎にも行かれてください。
その驚くほどそっくりな雰囲気に驚愕するはずです。

来年もぜひ行きたい祭りです。
素晴らしいお祭りです。酉の市。





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