国家公務員と地方公務員の転職の難しさの差1

国家公務員と地方公務員の違いで転職に難しさの違いはありますか?
ということを相談時によく聞かれます。
この場合、行政職(事務職)におけるケースを想定した場合、皆さんどう思われますか?
国家公務員と地方公務員とでは、公務員からの転職のしやすさに差はあると思われますか?
さて、あくまで私の今までの相談経験と人材業界に携わる仕事経験からですが、早速答えです。
転職のしやすさですが一般的には、
国家公務員のほうが地方公務員よりも民間企業への転職が容易
という傾向を感じます。

理由は二つです。

1)国家公務員の方が格上、というイメージを持たれている
2)国家公務員の方が、履歴書の職務経歴・経験のイメージを伝えやすい

まず、一つ目ですが、一般的な世間イメージでは、国家公務員のほうが地方公務員よりも優秀な集団だと勘違いされていることがあげられます。
多くの人が持つ国家公務員のイメージは、霞ヶ関で国の重要施策に関わる何だかよく分からないが難しい企画関係の仕事をしているというもの。
一方で地方公務員に対するイメージは、役所の窓口で住民票や福祉や税金等の受付業務をしているという現場職的なイメージです。
もうこれは完全にイメージだけの世界ですが、世間一般の仕事の難易度のイメージは、

国家公務員 > 地方公務員

というイメージになっています。
ただ実際には、こんな単純な構図ではないことは、現役公務員の方からみれば一目瞭然なことだと思います。
国家公務員でも窓口業務はもちろんありますし、霞が関で働いている公務員ばかりじゃないのは当たり前のことです。
逆に地方公務員も、自治体独自の施策を考える業務はいくらでも存在します。
つまり、まさにイメージだけで、
・国家公務員の方が仕事が難しそうなイメージだから優秀なんでしょ?
・国家公務員の方がなるの難しいんでしょ?
・国家公務員にはキュリア組がいるけど、地方公務員がはキャリア組なんていないんだよね。
・だから国家公務員の方がまだ民間企業でも通用しそうだよね。

という理屈を世間一般で広くイメージ間違いというか勘違いで持たれています。
仕事上で公務員の方と接することの多い民間企業の方でしたら、また異なるイメージを持たれていることと思います。
しかし一般的な世間イメージはこんなものですし、公務員の詳細、国家公務員と地方公務員の違いはもちろん、例えば以下のことはよく勘違いされていることです。
・霞が関が実は何をしているところなのか、そして出先機関なんていくらでもあり、そこにも大勢の国家公務員がいるということ
・国家公務員のほうが地方公務員よりも多いんですよね?という誤解。実際は、国家公務員64万人、地方公務員281万人。
・似たような名前の組織、例えば大阪府と大阪市は全く別の組織ということ。つまり各自治体の違い、地方公務員の詳細なんてほとんどの人は知らない。

私も何度も経験がありますが、人材紹介会社や人材派遣会社など人材業の方ですら「国家公務員の方が仕事が大変だし、なるの難しいから優秀な人多いんですよね」と誤解をされている方も多々います。
そのため、転職市場では、一般的には地方公務員よりも国家公務員の方がまだ歓迎されやすいという訳です。
イメージとは恐ろしいものですね。。
次に、2つ目の「国家公務員の方が、履歴書の職務経歴・経験のイメージを伝えやすい」という内容については、ここまでで長くなったので明日書くようにします。

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